Open Sesame!

日々の観劇の感想や感じたこと

2/25「ALTAR BOYZ合同公演」品川ステラボール

 

終わってからもう三週間が経とうとしているのに。
すべてがあまりにも楽しすぎて、終わってしまったことが今でも信じられない。

彼等は”ALTAR BOYZ”というバンドで、あちこちでライブをしていつでもあのメンバーでライブをしている、どこかで魂浄化コンサートをしているのだと、そう思いたくなってしまう。

ミュージカルを観たというよりも、ライブに参加したと言う感覚が強い。
それは、きっと第四の壁を取り払った脚本演出にくわえて、出演者たちの演技が演技じゃなかったからなんだろうな。
エネルギーをダイレクトに感じすぎて、私の魂救われたどころか持っていかれた気がする。

新宿FACEよりもずっと大きな品川ステラボールの広いステージで出演者がそろうOPは圧巻でした。
席がとても良くて、彼等の足元までよく見えたしキラキラした表情もそのエネルギーも直に伝わってくる。
ちょうどGOLDが目の前に、なんなら法月マークが目の前に来てくれる席だったので神様ありがとう!ジーザスハレルヤ!って感じでガン見しました。

We Are the Altar Boyzでの、サビ最初のジャンプする振付が大好きなのであんな距離で見ることができて嬉しかった。
そして、私と同じ回に入った人は皆さん気付かれていたと思うので書きます。
私はそれまで法月マークに一点集中しすぎていて気付かなかったのですが、メンバー紹介の時にアブラハムだけが一人しかいませんでした。
他のキャストはWでキメていて、中河内マークのダイナミックな体の使い方と法月マークのキュートなハートマーク。
なんて、違いを楽しみつつの中、常川アブラハムだけがアブラハム!」とひとりぽつん。
私の前の友人同士で来ていると思われる方も一瞬お互い顔を見合わせていてああ、やっぱりトラブルなんだなと思いました。良知さんだけがいないステージは続いていたのですが、事前の連絡があったのかな?どうしたんだろう?としばらく歌が入ってこず。
結果を言うと、このことはステージでも他でも説明はありませんでした。
どんな理由があったのかはわかりませんが、役者も人間なので言いにくいことがあったのかもしれないので追求したい気持ちはありません。
ただ、良知さんファンはヒヤヒヤしただろうなと思う。だって、幕が上がってみて推しだけがいなかったら怖い。ファンの方たちはみんな怖かっただろうと思うし、最終的には通常通りステージに立っている姿を見ることができたので怪我や病気ではなさそうかな、というところは救い。

あと、常川アブラハムだけがひとりで8人からの「それってユダヤ人?」を受け入れているのを見るのはなんだか、胸がぎゅっと切ないような苦しいような気分でした。
彼だけがひとり、という姿がアブラハムの抱える孤独と重なるような気がしたから。
仲間を慕いながらもユダヤ人である自分だけがこのグループにいるなんて、というバックボーンが自然と浮き彫りにされたような。

その後のRhythm In Meは、本来ならLEGACYチームがやるはずがGOLDチームに変更になったようです。
正直なところ、あの広いステージのど真ん中で腰を振る法月マークを、あの距離で、あんな視界の良い場所で最後にもう一度見れたのは幸せでした。
Church RulezもそのままGOLDで続き、その後のアルターボーイズの創世記からLEGACYチームへバトンタッチ。

創世記は子ども時代の話し…のはずなのに、LEGACYはマシューがアダルトすぎて見ていて凄くドキドキしてしまった…
だるそうに寝転がる東山マシューの元へ「何寝てるんだい?」とやってくる中河内マーク。
セクシーに肩を見せつけるマークに対する「髪型変えた?」「すげー似合ってるよ」という流れ。耳元で言うのはズルすぎる。こっちが照れるよ!!!

Wキャストの面白さで、この二人の関係性は特に違って見えるなと感じた。

LEGACYの二人は、熟年夫婦のようでマシューもマークからの好意に気付いていて、数年後あっさり恋人同士になってしまえそう。
GOLDの二人は、大山マシューはぽわ~んとしていてマークからの好意に気付かないし、その残酷な優しさを持ったまま自分はあっさり結婚してしまいそう。
ただ、法月マークの方がちょっとミステリアスすぎるのもあってわからない部分が多いかなとも思う。
ひとつ言えるのは、中河内マークは東山マシューだから、法月マークは大山マシューだから惚れたんだなって見えたことがとても良い。
重ねてきた年齢や役者同士の関係性がお芝居に出ているからこそ、見えてくるものが違う。やはりWキャストは面白い。

あと、植木フアンを見て初めて創世記の時のフアンが「まいど!」って言ってることを知った。松浦フアンの声可愛すぎて「まろ!」って聞こえてて、まろってなんだろうと思ってました(笑)
GOLD公演を見ているときに、フアンの前で両親がいることの幸せを語るルークとかを見て違和感を持っていたんだけど植木フアンは「捨て子って言うなよ!」と割と普通に怒っていたりしたのでちょっと納得しました。

そんなLEGACYチームの元へぽんと放りこまれた常川アブラハム
良知アブはメガネを掛けているようで、常川さんも同じようにメガネを。可愛かった。

アブラハムが楽譜を見てペンをマシューに貰おうとするところで手を差し出すと
「どうもマシューです」
「どうもフアンです」
「「二人合わせて、ウインクです」」
と握手されてしまったためにポカーーーーーンとしてしまった常川アブちゃん(笑)

「あいつ大丈夫か?」と言われていたけど、お兄さんたちに遊ばれてかわいそかわいかったです。
「なんか痩せた?(気苦労で)」と中河内マークに聞かれていたw

神の声が聞こえた時には、マークを背に庇い守るマシューと、それを見て真似してアブちゃんを守るフアン。
お兄さんたちの中でわちゃわちゃしたりThe Callingを歌う常川さんはとてもレアでした。

そして、曲終わりGOLDに切り替わる直前の暗転で着用していた白いポンチョをステージ上で脱がされるのも可愛かったw
常川アブちゃん、GOLDの中にいるとどこかホッと安心したような雰囲気になっているのが印象的。お兄さんチームの中にいるとそわそわしている。

Everybody Fitsは、振付がありつつもそんなに違いがないからなのかLEGACY+常川アブちゃん。時々うしろから服を引っ張られたりしながらポジションを直されたりするのが可愛い。

懺悔の時間になると、良知アブちゃんが登場。
しかし、気まずいのかなぜかGOLD側に並んでしました(笑)
質問の後に東山マシューに「そっちのアブラハムはどう思う?」と聞かれるも「ちょっと質問の内容が頭に入ってきませんでした」とw

懺悔についての説明やオスカーワイルドについて語っている法月マークの後ろで懺悔BOXを開ける鍵がないとわちゃわちゃする後ろ(笑)
中河内マーク「ごめんちょっとバタバタしてるw」

『LEGACYのファンです。でも、GOLDチームの子たちを見ていると応援したいなって思っちゃいます』という懺悔内容に
大山マシュ「それは、くわなくて…ッ悔いなくていい!!」
東山マシュ「お前はもう食わなくていいんだよ!!」
大山マシュ「そうです俺はもう食わなくていい!!」

GOLDチームの面子全員そうだけど、先輩たちの前だと本当に後輩ちゃんって感じで可愛い。法月マークも普段は飄々としている風だけど中河内マークの前だとたじたじになってたりするのが新鮮。

中河内「だから、LEGACYのファンだけどGOLDもいいなってことでしょ?はい終了~!」

と、強制終了されて最後の懺悔へ(笑)

植木フアン「midnight radioの時間です」
Wフアンで懺悔カードを読む。
松浦フアン「…これなんて読むんですか」
植木フアン「括弧、けんご……」
松浦フアン「括弧、とじる…」

妙にキメキメな二人。カードを読む植木フアンの後ろで謎の即興ダンス(東山マシュー曰く”脚気ダンス”)を踊る松浦フアンにLEGACYメンバー大ウケ。即興とは思えないと言われていました。

Something About YouはLEGACYだけど、そこへ大山マシューも登場して二人で歌う。
ソロ曲はどの曲も二人で歌うらしい。
「緊張すると、僕二人になっちゃうんだ。恥ずかしいな//」とエンジェルさんに声を掛ける大山マシュー

東山マシュ「こっちの身体が大きいだけが取り柄のGOLDマシューと、ああ、そうだな…生まれもそこそこ良くて品もある、踊るとセクシーで笑うとチャーミングで」
大山マシュ「汚ねぇw」
と、そこへ中河内マークが大山マシューに何か耳打ちするとエンジェルさんに向かって
大山マシュ「でもプライベートは最悪w」
と、東山マシューを落とす(笑)

エンジェルさんは慣れている方なのか、指でどっちかな~と二人を交互に指差したのでうっかり大山マシューは自分が選ばれたのだと勘違いして喜んでしまうも東山マシューが選ばれる。
エンジェルさんのストールをさっと手に取り、後ろから掛ける感じで寄り添って歌う姿はアダルティすぎてGOLDでは見られない光景でした。
私はうわあ~なんだあれ~って照れてるのに、エンジェルさんはそんなに動揺した様子でもなく、慣れてる…大人だ…と思いました。笑
そこへ中河内マークがエンジェルさんのストールをスマートに奪い、マシューへキス待ち顔。最終的にキスしてました~LEGACYすごいなあ。

ひとりぽつんの大山マシューの元へ「マシュー」と現れる法月マークは天使のようだと思ったのも束の間、
「またダメだったよぉ~」に対し「はいはい、わかってたでしょ」と手を引っ張ってさっさと歩いていく。笑
「己を見なさい?」と言われて笑いつつしょんぼりの大山マシューでした。

Body, Mind & Soul
森ルークの自由さが凄い!!面白い!!
私は石川ルークしか知らないので、それでも石川ルークは”不良なストレスを抱えたアメリカの若者”っぽさというか、そういうものを感じていたのでもちろん不満はなかった。ちゃんとそう見えていた。
森ルークを見てから思ったのは、石川ルークはそんな不良少年としての優等生なんだなと!GOLDは基本全員そういう真面目さがある。
客席の煽り部分は「おいルーク言ってやれ!」と森ルークに言われて石川ルークが担当することが多かった。

森ルーク「that's wanna!」
全員「that's wanna!」
森ルーク「……あthat's wanna!」
全員「that's wanna!」
森ルーク「どうした!」
全員「どうした!笑」
森ルーク「3年B組!」

森ルーク「talking about!」

なんて自由なんだ…笑
こういう遊びも込みで楽しめるのがアルターの良いところだなと思う。

La Vida Eternalでは芝居部分をLEGACYが、歌うところだけ松浦フアンも入るという演出だったので曲が曲だけに歌い辛くないかなと。
最後に、
植木フアン「みんな最高や!特に、もう一人のわて…」
松浦フアン「…うん!」
頷いて、袖の方へ帰っていく松浦フアンが可愛かったです。

Epiphanyも、同じように中河内マークが語り歌うところから法月マークが入ってくるという演出だった。
ラビダと違うのは、こちらの曲は両チームがステージ上にいたこと。法月マーク以外はステージで中河内マークの言葉を聞いている。
やはり語る人が違うと違って聞こえるもので、これは役者の年齢もあると思うんだけど、目線が違う。
法月マークはやっぱり若くて、これは私が彼と同世代だから感じることなのかもしれないけど凄く身近な感じがした。”いま現在”を語っているような。向けているメッセージもティーン宛てというか、子どもから思春期くらいまでの子を応援しているようなイメージ。
中河内マークは、彼自身がもっと落ち着いていてまるで昔話をするように後押ししてくれる。昔こんなことがあったわね、ってニュアンスでもう本当に思い出に昇華しているんだなっていう話し方だった。そのせいか、彼のメッセージは法月マークにも向けているのかなとさえ思えた。

歌い上げたりフェイクを入れたりするところは法月マークが歌ってました。マーク同士が顔を見合わせて歌うのは可愛い。
あと、法月マークが出てきた時に大山マシューの視線が中河内マークからそっちに移ったのが印象的だったな。

迫力が凄すぎて逆にあまり覚えていないNumber 918.
最高だったとしか言いようがない。曲自体も大好きだし、ダンスで魅せる低音のLEGACY、キラキラしている高音のGOLDが合わさるとこんなことになるのかと。
ここのキメは両チーム並ぶとこうなるのか!と思ったフォーメーションがあるのだけど、言葉では説明できない。興奮が止まらなかった。
法月マークの、両手を広げてぐるーってやるところの振付(伝わってくれ)のところでの、腰の角度がとにかく良かったのは覚えてる。笑

ラストのI Believe.
良知アブラハムが歌うところへ静かに歩いてくる常川アブラハム
良知アブが胸の六芒星をぎゅっと掴んで歌っているのを見て、常川アブが同じように自分の六芒星に触れる。
そして、良知アブラハムが差し出した手を取った。
二人が手を繋いだ。
その瞬間、涙が次から次へと溢れてきた。

正直なところ、この曲やユダヤ教(ユダヤ人)に関して勉強することはできても文化として肌で感じるには至っていないからか、考えることはできても深く感動することはできずにいた。
それが、二人が手を繋いだ姿があまりにも美しくて思わず涙が出た。
GOLDの公演を単独で観ている時に感じた者とは違う何かがあった。
アブラハムは決して一人じゃないんだ、と頭ではない部分で感じたのかもしれない。
彼らの手が離れ、それぞれの仲間…家族の元へ帰っていく姿を見て再び泣けてしまった。

そんなに泣くこともないだろうとハンカチを用意していなかったのは失敗だった。
アブラハムは一人ではないし、他のメンバーもまた。間違えることがあっても、それでもやり直すことができる。
アブラハム同士の手が繋がった瞬間は、バトンタッチのようにも見えてこうして受け継がれていくんだなと思えた。

メドレーでは、LEGACYメンバーがGOLDチームを見守るというような演出がちょこちょこ見られた。
Epiphanyで、自分が歌うはずだったパートを忘れていたらしき中河内マークに笑う法月マーク。可愛い。

行けてよかった。観れてよかった。感じられてよかった。
すっかり、ALTAR BOYZのファンです。

 

LEGACY
重ねてきた時間の違いが、GOLDとの一番の違い。
”家族”という言葉がとてもしっくりくる。アドリブを言っても脱線しても、それを受け入れつつさらっと元の流れに戻せる力がある。それは気を遣いすぎなくてよい関係性や、互いのリズムを知っているからこそ。
安定感があるし、笑える要素も強くて”笑っていい”雰囲気がある。これはきっともともとオフBWで上演されているアルターに近いんだろうな。それぞれに、面白いとかイケメンとかダンスが~という感想があるんですけど、東山マシューがとにかくセクシーすぎてドキドキが止まらなかった。
それに尽きます。笑
元々ダンスがうまくてセクシーな人に弱いんだけどね、もう、こわい。色気って素晴らしい。ちゃんと本公演観ればよかった…
中河内マークの体のラインもとってもセクシー。綺麗な形の筋肉だし、しなやかで体を大きくつかうダイナミックなダンスは男らしくもありこれはこの人にしか演じられないマークだと感じた。

GOLD
お兄さんチームに比べると、やっぱりまだ優等生。
それは全然悪いことじゃなくて、できる人ばかりが集まっていて歌もうまいしなんの不満もないけど合同公演を観たことによって彼等はまだお互いのことを知らないんだろうなって思った。当たり前のことなので責めるわけではなく。
もし、このチームでもっともっとやることができたらきっと変わる。良い方向に。だって実力があるから。
性格面でのバランスも良いと思うから、私はこの5人のGOLDが、ALTAR BOYZがもっと観たい。

願わくば、本当にこの5人で進化成長した姿を見せてほしい。お兄さんたちにも。